活動の理念・沿革
日本子どもソーシャルワーク協会とは

子どもや若者に寄り添い、子どもや若者が地域で安心して暮らすことができる社会の実現を目指し、活動しています。

活動理念

ぴあすぽ

わたしたちは、ひきこもり・不登校の子どもや若者、犯罪の被害者、または加害者として犯罪に巻き込まれた子どもや若者、親の虐待を受けた子どもや若者、いじめに悩む子どもや若者、先が見えずに深夜徘徊する子どもや若者、リストカットを繰り返す子どもや若者、たくさんの子どもや若者と出会ってきました。

子どもや若者との出会いをとおし、今の「子ども・若者の問題」、それは、実は子ども・若者問題ではなく、「大人、社会の問題」であると強く感じます。子どもや若者は、「できる」こと、「する」ことを求められ、「そのままでいる」こと、「そのままである」ことを認めてもらえないでいます。

「そのままでいい」と言われないことは、自分の存在価値を認めてもらえないことであり、自信を失います。今、自己肯定感がもてない子どもや若者が、いろいろな形で自分の危機のサインを送っているのです。

一方で、出会う子どもや若者が「そのままである」ことを認めてくれる大人の存在、自分を「受けとめてくれる大人」との出会いを通し、自己肯定感を取り戻し、再び自分の力で成長をはじめていく姿も見てきました。

子どもや若者にとって必要なのは、「受けとめ手」としての大人の存在です。わたしたちは、協会のさまざまな活動をとおして、地域社会に子どもや若者のそばに寄り添い、耳を傾け、子どもや若者を受けとめていく存在をつくり、そして、子どもや若者が出会える機会をつくっていきたいと考え、活動を展開していきます。

沿革

2000年   子ども・若者・家族の問題について取り組もうと有志が集まり、ひきこもりや虐待、少年非行等、さまざまな子ども・若者・家族への援助を学び合いながら実践することをめざす団体を構想する。
10月   子どもソーシャルワーク講座 講座開設
面接相談開始
不登校・ひきこもり・自閉症スペクトラム児・者へ ユースワーカー訪問事業 開始
12月 日本子どもソーシャルワーク協会設立
2001年 4月 子どもヘルプライン開設(週2日)
2002年 2月 不登校・ひきこもり親の会「しいの実」開催(月1回)
2003年 1月 コミュニティーサロン「アリスのTeaRoom」(月1回)
3月 特定非営利活動法人化
5月 世田谷区養育困難家庭等(ひとり親家庭を含む)ヘルパー派遣事業 受託
ファミリーアンドチャイルドサポート「ぽらん」事業開始
2005年 10月 世田谷区産前産後ヘルパー派遣事業開始(2013年3月終了)
2007年 4月 子どもの居場所事業『wholeまるごと』(月1回)
2008年 8月 東京都非行少年立ち直りワンストップセンター事業『ぴあすぽ』開始
2011年 8月 福島県新地町の小学生夏キャンプ開始
(2011年・野尻湖、2012年・山中湖、2013年・秋保温泉、2014年・森郷)
2013年 4月 東京都ひきこもり等の若者支援プログラム研究事業団体

倫理規定

私たちは、子どもの権利条約、児童憲章の趣旨に沿って活動し、子どもと若者の福祉の向上に努めます。

私たちは、子ども・若者が自らを愛し、自分を大切に思い、そして、自己の未来に希望を持つことを希求します。

私たちは、子ども・若者の権利を尊重し、子どもや若者が家庭、学校、地域で権利の主体として成長していくための援助を展開していきます。

私たちは、子ども・若者の利益を最優先します。

私たちは、子ども・若者の自尊感情を大切にします。

私たちは、子ども・若者の自己決定を尊重します。

私たちは、子ども・若者固有の価値を尊重し、子どもや若者に自らの価値観を押しつけません。

私たちは、子ども・若者が自ら成長していく力に寄り添い見守ります。

私たちは、差別、暴力を否定します。

私たちは、子ども・若者の今あるがままを受け入れることから援助を進めます。

私たちは、自己の価値観を知るとともに自らの内面に注意を払い、自己を常に省みます。

私たちは、常に地域にある社会資源を活用していきます。

私たちは、自らの援助に限界があることを知り、子ども・若者の援助のための人的資源と手を結び、援助活動を進めます。

私たちは、援助の過程で知り得た事柄について、外部に漏らしません。

私たちは、自己研鑽を惜しみません。

私たちは、子ども・若者の援助をする専門家である前にひとりの人間として子ども・若者とともに社会にあることを優先します。

 

賛同人

協会の活動にご賛同いただいています 。

阿部 惠一郎 精神科医
青木 悦 フリージャーナリスト
新井 慎一 児童精神科医
石川 憲彦 児童精神科医
石田 由美子 ナオミホーム施設長
伊藤 裕子 元児童相談所 養育家庭専門員
井上 仁 日本大学福祉学部教授
遠藤 浩 児童養護施設城山学園施設長
大島 道子 NPO学びの広場 代表
岡田 謙 思春期精神科医
小笠原 彩子 弁護士
小形 烈 社会福祉法人杜の会理事長
木村 一優 児童精神科医
児玉 勇二 弁護士
五味 太郎 絵本作家
西郷 泰之 大正大学人間学部教授
椎名 篤子 フリージャーナリスト
菅原 哲男 前児童養護施設「光の子どもの家」施設長
杉浦 ひとみ 弁護士
鈴木 みどり 狛江市立和泉小学校校長
関 正樹 児童精神科医
小形 烈 社会福祉法人杜の会理事長
芹沢 俊介 社会評論家
高岡 健 児童精神科医
武田 信子 武蔵大学人文学部教授
多田 元 弁護士
徳永 雅子 徳永家庭問題研修室室長
西野 博之 NPOフリースペースたまりば代表
藤尾 静枝 支援者のための研究室「悠」室長
前田 健一 (財)青少年と共に歩む会 理事長
前田 信一 あおぞら福祉会すまいるわーく所長
藤井 東 学習塾経営
緑川 尚夫 元都立教育研究所相談部長

敬称略 2014年7月